【質問】
汎地球的な食糧危機が訪れる、ということが言われていますが、食料自給率の低い日本は、大丈夫でしょうか?
飢餓時代がやって来るのでしょうか?
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【答え】
今後、食料危機が訪れますが、日本人が飢えて亡くなるようなことは無いでしょう。
なぜなら日本は飽食で、そもそも食料が有り余っているのです。
もし、食料危機によって食料の値段が上がれば、最初に始まるのは残念ながら飲食店の閉店でしょう。
飲食店は、相当な量の食物を廃棄せざるを得ないのです。
毎日大量の食材を購入しては、余らせて捨てているのです。
そんな事情から飲食業にとっては、食材の価格高騰が大変痛く、やっていくのが難しくなるのです。
ですから最も影響を受けるのは、外食産業です。
食材の価格高騰は、日本の一般市民にとっても大変痛いことですが、なるべく安い物を買い求めながら、何とか無事に食いつないでいけるでしょう。
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【質問】
今後、食料危機がやって来るなら、自給率の低い日本は、もっと農業を盛んにして自給できるような手段が必要ではないでしょうか?
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【答え】
例え、食料危機が来ても、日本の農業が今よりも盛んになることは無いでしょう。
日本の農業をもっと盛んにするためには、さらに酷い食糧危機が来る必要があります。
そうすれば、必要に迫られて農業をせざるを得なくなります。
今のところ、その可能性は低いので、盛んにはならないでしょう。
言い換えればそれ位、日本には食料が十分に余っているということです。
そもそも、農業というのは、人類なら誰にもそれぞれのレベルでできる基本的な仕事です。
誰でもできる代わりに、お金は中々稼ぎにくいのです。
日本ならば、やはり、工業、科学、IT等の、先進国でなければできない価値の高い分野の産業を発展させるべきでしょう。
そして、高い利益を得て国を発展させるべきです。
【資本主義の食糧危機】
今回の食糧危機は、原油高騰によって全ての農業資源(飼料、肥料、種苗等)が軒並み高騰し、食品全てに波及したことによります。
そして資本主義においては、今後値上がりすると見込まれるものは、今は売り控えて貯蔵するのが定石です。
世界的な食糧高騰の波が押し寄せ、今後の食糧値上がりを見込んだ企業が、食料を貯蔵して売り控えることによって、現在食料の流通がストップしています。
このことが、ますます食糧危機を悪化させるのです。
貯蔵されている食料は、いつか必ず市場に出さなければならないので、この状態は、いつか爆発する爆弾を抱え込んでいるようなもので、価格が乱高下することになりかねません。