【弁天様の答え】
自分自身を最も生かせる相手と結婚するのが良い。
それはお互いに言える。
お金や肩書などは変化するぞ。失うこともあるぞ。
「自分を生かす」というのがどういう事かは各々がしっかりと考ねばならぬ。
解釈
自分自身を最も生かせる相手と結婚するのが良い。
それはお互いに言えることです。
世の人は、相手の年収、家柄、見た目、肩書、学歴、そのような分かりやすい条件に心を奪われがちでしょう。しかし、そのようなものは時と共に変わります。失われることもあれば、逆に結婚後に新たに得ることもあります。最初に見えていた条件だけを頼りに結ばれた縁は、土台が浅いがゆえに、何か一つ崩れたときに心まで崩れやすいのです。
では何を見ればよいのか。
それは、その相手と共にいることで、自分の力が自然に伸びるかどうかです。無理をして良い人を演じ続けねばならぬ相手なのか、それとも、背伸びをしなくても自分の良さが発揮される相手なのか。共にいることで心が萎縮し、言葉を飲み込み、自分らしさが失われていく相手であれば、たとえ条件が良く見えても、その縁は長く見て苦しみを生みやすいでしょう。
「自分を生かす」とは、甘やかされることではありません。怠けても許されることでもありません。本来の自分が持っている力、性質、役割、真心が、相手との関わりの中で素直に動き出すことです。よく笑える、安心して本音を言える、苦しい時に変に取り繕わずに済む、何かに挑戦する力が湧く。そうした状態をもたらしてくれる相手は、あなたを生かしていると言えます。
そして忘れてはならぬのは、それは一方通行ではないということです。自分が相手から何を得られるかだけを見ていては浅い。自分もまた、相手を生かせる存在であるかを見ねばなりません。相手の心を削るのではなく、相手の持つ力を伸ばせるか。相手の尊厳を守れるか。結婚とは、奪い合うことではなく、互いの命の働きを悪くしないこと、その上で少しずつ豊かにしていくことだからです。
しかし、「自分を生かす」とは何かを、多くの人は意外と分かっておりません。自分が何を望み、何を嫌い、どのような時に弱り、どのような時に力を発揮するのか、それを知らぬまま結婚相手を選べば、結局は世間体や寂しさや焦りで決めることになります。そのような結婚は、相手選びを間違えたというより、自分を知らぬまま契りを急いだことに原因があるのです。
ゆえに、幸せな結婚を望むなら、まずは相手を品定めする前に、自分自身をよく知ることです。自分はどのような人間で、どのような関係の中で最もよく働くのか。それを見極めたうえで、その自分を萎ませる相手ではなく、伸ばす相手を選ぶがよい。
幸せな結婚とは、見栄えの良い縁ではありません。互いの命が無理なく息をし、共にいるほど本来の力が出てくる縁のことです。