【質問】
ニートとは、家事、就学、就業をせず、職業訓練も受けていない人のことを指すそうです。
その生活を支えているのは家族です。
ニートは社会の役に立たない存在と思われていますが、本当のところはどうなのですか?
【答え】
端的に言えば、お金を「稼ぐ人」がいるので「稼げない人」が出てくるのです。
生産現場で物が有り余るほど生産されれば、その価値は下がっていきます。
従って物の価値を担保して、働く人の給料を適正化するためには、世の中に働かずに消費だけしてくれる人が必要になります。
それが、「ニート」なのです。
このことは、現代の労働生産性が高いことを表しています。
さらに世の中に、働かない人たちを養える位の余裕があることを表しています。
もしニートがみんな働くようになると、世の中はどうなるのでしょうか?
「ニート」が働くと労働者の賃金が下がります
もしニートが働くようになると、労働者の買い手市場になり賃金が下がることになります。
そうなると他の労働者が、今までと同じように働いたとしても、稼ぎが悪くなって生活費が足りなくなります。
つまり企業が利益を上げ、労働者が十分な賃金を稼ぐためには、働かずに消費してくれるニートの存在が、無くてはならないことになります。
これは、世の中の富の再分配が上手く出来ていないことを表しており、
そのために現代は貧富の差が拡大しているのです。
もし、「安楽死」が合法化して、働かないニートに安楽死を強要するようなことが起きれば、別の誰かがニートの立場に収まるようになるため、ニートが無くなることはないでしょう。