【質問】
最近どこを見ても、日本の経済的な凋落の話題ばかりです。
少子化と人口減少問題・・止まらない円の下落とインフレ・・スタグフレーション・・日本企業の外国への売却・・外国人による土地や水資源の買い占め・・貧富の差の拡大と中間層の貧困化・・等々
特に一般の若者の貧困化が顕著で、少子化の原因にもなっているようです。
この状態から抜け出せる方法はありますか?
【答え】
最も効果的な方法は、老人に若者の世話をさせることです
日本が現在の衰退状態から回復するための、最も効果的な手段は、老人に若者の世話をさせることです。
現在は老人の世話を若者が担っており、老人は何もせずに面倒を見られている状態です。
まだまだ元気な高齢者でも年金を受け取って悠々自適でのんびり過ごし、少し不自由になり始めると至れり尽くせりの世話を受けて若者の労働力を奪っています。
これでは、国家が衰退しても当然です。
この状態は、控えめに見ても狂っているとしか言いようがありません。
昔の老人は動けなくなるまで働くことが普通でした
よく「昔の老人はみんな貧乏だった・・」という話を聞きます。
戦前には年金という制度が無かったので、老いて働けなくなるとお金が無くなって貧しくなったものです。
ゆえに老いても働けなくなるまで田畑を耕し、体が利かなくなると同居の子や孫の面倒を見たり、手伝いや雑事を受け持って一生懸命に家族のために働いたものです。
そうやって、子孫の役に立つことによって家での存在価値を増すように努力したのです。
ゆえに子孫もそういう老人を頼りにしながら大切にしたのです。
現在の高齢者は、押しなべて大金を握っています
現代は戦前と比較して、高齢者がお金を握っている時代です。
金銭に恵まれている背景には、もちろん手厚い年金や介護、健康保険の制度もありますが、実は日本の有形資産を外国に切り売りして得た資金を運良く取り込めた世代だからです。
この有形資産とは、土地、人材、技術、企業などです。
このことを分かり易く「株式」を例にとって説明してみます。
有形資産の例)株式上場で得た資金は、子孫の資産を前借しているのと同じです
資本主義では、会社の株式を上場することが普通です。
戦後、日本でも復興爆発に則って、雨後の筍のように数多の企業が設立されました。
それらの企業が次々に株式会社になって株を上場していきました。
株券を発行した時点で、実は会社を切り売りしているのと同じ状態になります。
なぜならその会社は、株の上場によって株主の所有物になり、得た資金は、会社の次世代の借金になるからです。
数多の日本企業は、株の上場によって外国から資金を手に入れることが出来ました。
直後には大金が手に入り、GDP的には生産性が上がります。
しかし、その外国人が投資を回収する度に(配当)、会社の資産が目減りしていくのです。
つまり会社の次世代が、借金を肩代わりすることになるのです。
この株上場によって得た大金を、会社の研究開発や将来への投資に上手く活用できれば、会社の発展に貢献できるのですが、もし研究開発や投資をさぼって浪費されてしまうとどうなるでしょうか?・・・
会社の株を上場した世代が運よくお金をたんまり得た世代で、一方配当で損をしていく世代は運が悪かったことになります。
この説明で分かる通り、現在の老人が大金を持っている理由は、将来の子孫の資産たるべきものを切り売りして自分たちの資金にしてしまったことがあるのです。
このように、例え子孫に残すべき資産を目減りさせたとしても、「お金を儲けることこそが正義である」のが資本主義と言えるのです。
ゆえに現在の貧富の差の拡大と富の一極集中は、資本主義の究極の形に近づいてきていると言えます。