【質問】
親しい異性から恨まれて殺される事件が、時々ニュースになっています。
こういう被害に遭わないようにするためには、どうすればいいでしょうか?
また、被害に遭うような人間関係を避けるためには、何に気を付ければ良いのでしょうか?
【答え】
このような殺人事件に巻き込まれる人たちは、被害者も加害者も同じカルマの轍(わだち)に嵌っています。
それは、「恋愛は奪うもの」というゼロサムゲームです。
そしてそのゲームの参加者たちは、常に自分が奪う側でなければ気が済まないのです。
なので、極まると加害者は被害者から命までも奪おうとするのですが、被害者の方も相手から何かを一方的に奪おうとしている筈です。
これは、勝ち負けのゲームと言えるのです。
一方が相手から奪われっぱなし(負けっぱなし)と思い込んで、どうしても気が済まない場合には、殺人にまで発展することがあるのです。
恋愛に対して、奪うか奪われるかだけのゲーム感覚を持っていると、その人を守ってくれる人が周囲に居なくなるものなのです。
近づくと奪われてしまうのが嫌な人は、その人に近づかなくなるのです。
だから、近づいてくる人は、逆に相手から何かを奪いたい人だけということになります。
つまり、「奪う&奪われる」のタンハー(渇愛)のある人だけが近づいてくるのです。
同じタンハー(渇愛)を持っている者同士でなければ気が合わないので、そうでない人とは付き合わなくなるのです。
むしろ常にお互い奪い合おうとする関係でバランス出来れば、長続きする関係になれるのです。
人生の愉悦と危険性
このタンハーの人々は、人間関係という土俵上で相手と1対1でゲームをしており、勝者になることが目的です。
周囲には同じタンハーの観客たちが大勢見物しており、応援したり囃し立てたり煽ったりしています。
これらの人々は、他者のヒエラルキーを利用して、自分が上にのぼることに愉悦を感じる人々です。
そして、自分よりも下に位置する人々を見下したり侮蔑の視線を向けたりします。
勝つか負けるか、上か下かの人生観です。
被害に遭わないようにするにはどうすればいいのか
自分が勝者の立場になって上にあがり、その快感の愉悦に浸って幸福を噛みしめる時にこそ、自分自身を守るために注意しなくてはいけません。
敗者からの恨みを買わないように慎重に行動すべきです。
人をあからさまに見下したり、侮蔑の視線と念を相手にぶつけたりしないように、適度な気遣いが要ります。
もし、既に見下してしまって強烈な恨みを買っている場合は、災難を防ぐために奥の手があります。
それは、自分が今まで争っていた土俵から撤退することです。
武士で例えれば、出家することです。
それは、自分自身の今まで築いたヒエラルキーを捨てることを意味します。つまり、敗者になるということです。
そうすれば、人間関係がガラリと変わって、周囲から「勝つか負けるかのタンハーを持った人」が居なくなります。
周囲の人も同じタンハーを持っているので、敗者と付き合うことは自分にとって不利と見て、皆あなたから離れて行ってくれるでしょう。
そうなると、遂にあなたは自分自身のタンハーとカルマを清算出来ることになります。
勝つことを目指すのを止めるのは難しく、中々できないことですが、このタンハーのカルマが極まると、
①実際に命を失うような災難に見舞われる
②ヒエラルキーのゲーム上で命を失う
の2者択一になるので、どちらかを選ぶことになります。
勝ち負けのゲームで命までも失うことになれば、これ以上割の合わないことはなさそうですが、敗者の一方的な恨みとは怖いものです。
彼らがいつ加害者に成り変わるか予想が付かないので、自分で自分の身を守る以外にありません。
そして、とことん人を見下したり、強烈な侮蔑の感情を持つことは、相手の魂をも殺すようなパワーを有する場合があることを、肝に銘じて知っておくべきです。
カルマによって自分の命を失ったりしないように、何でもほどほどに、少しは思いやりを掛けたり又は距離を保つことが、自分を守る秘訣となります。