【バブル崩壊の真実】
その③において、団塊の世代がオイルショックの波をもろに被って職と収入を失い、衣食住にも事欠く中、政府は何も有効な対策を打てなかった話をしました。
そしてその頃、ソ連経済は大変上手く行っており、弱さを露呈した資本主義を見限って、社会主義や共産主義に憧れて嵌る若者が続出しました。
この後、日本は奇跡と言われる復興と発展を遂げます。その中心世代が団塊の世代だったのですが、この発展の原動力は、実は日本に対する欧米からの集中的な投資にありました。
米国は、ロシアなどの社会主義や共産圏に対抗するために、資本主義の素晴らしさを世界に向けてアピールする必要があったのです。
だから日本をその成功の実例とするために不断の集中投資が行われたのです。
米国は、あらゆる手段を使って米国流の豊かさと豪華さで日本を席巻し、日本人は皆、米国の豊かさに憧れました。
そして圧倒的に感化されたのが、団塊の世代だったのです。
日本人は、豪華なものを手にする快楽に酔いしれ、楽して手に入れた豊かさを自分たちの成果だと誤解しました。
ところが・・やがて、西側と敵対していたソ連が崩壊して米国にはアピールすべき敵がいなくなりました。
そうなると、日本への投資も必要ではなくなります。
日本は、自力で経済復興を遂げたわけではなかったので、実は経済的にまだ自立できる状態ではなかったのです。
つまり資本主義をちゃんと理解できていなかったのです
日本市場を管理することに負担を感じていた米国は、管理することを止めて、日本市場経済への枷を外してしまいました。
米国の管理の枷が外された途端に、日本経済は自由競争の洗礼を受けて、あっという間に世界の投資家の餌食になってしまいました。
そしてやって来たのが、お馴染みのバブル崩壊です。
日本が豊かだったのは、実は欧米からの多額の投資が入っていたからであり、団塊の世代の働きのお陰だけではなかったのです。
現在、バブルの波に乗って偶然成功したような人が企業のトップに立っているのがよく見られます。
彼らは、企業経営の何たるかを分かっておらず、年功序列の波に乗って運よくトップに上り詰め、そこに居座っています。
彼らにとっては、地位が全てであり、地位にしがみ付くことが人生の目的になってしまっています。
そして、このような居座り組が、実は日本の命運をも握って政治を動かしているのです。
それでは彼らは、どうやって政治を動かしているのでしょうか・・・その⑤に続きます。