日本の一番の強みは、何と言っても製造業です。
日本の製造に対する業務効率化やイノベーション等は、本来は他に追随を許さない確固たるものです。
中国や韓国にはとても真似が出来ないことで、さらに米独をも凌駕するものを持っています。
いや持っていました・・と言うべきかもしれません・・・
今や、その誇らしい日本の製造業は落ち目になっています。
なぜこうなってしまったのでしょうか?
実は、バブル期以降の企業のトップが楽して儲けることに熱中して、製造そのものではなく投資に明け暮れてしまい、落ち目になってしまったのです。
企業のトップが、自分でイノベーションや業務改善に力を尽くさずに、全て外注するようになってしまいました。
そして投資信託に自社の資金を注ぎ込んだのです。
海外に製造プラントを移すことも、楽して利益を出すための投資の一種です。
自ら作らずに、資金を注ぎ込んで海外に工場を移して、現地人に製造させる・・・資金を投じて自分は働かずに利益を出す・・・これは製造ではなくて投資です。
投資に明け暮れることで、国内の製造業のイノベーションをサボってしまい、国産の質と価値が落ちてしまったのです。
アメリカの企業が投資によって楽して高い利益を上げているように見えたため、日本のバブル世代が模倣してしまったとも言えます。
結果として、海外で製造しても日本国内で製造しても品質の差があまり無くなり、競争力が落ちてしまいました。
これでは、安い現地製には太刀打ち出来ません。
こうやって絶大な高品質を誇っていたメイドインジャパンの価値が薄れてしまい、今や落ち目となっています。
実は、観光業でも同じことが言えるのです。
観光の質を高めたり改善したり、文化や自然の保全に努めることに力を注がずに、インバウンドばかりに力を入れると、海外の低開発国と同じ観光資源のレベルになってしまい、結局安い海外に観光客を奪われることになるでしょう。
どんな業種でも、日本人本来の真面目にコツコツと取り組んで磨いていく真摯さに勝るものは無いと言えます。