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あなたはどう生きるかNo.5 トラウマは「社会規範」によって作られる(2023年9/3)

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「No.4 トラウマから抜け出す」では個人的なトラウマについての解消法を説明しました。

トラウマを抱える前の自分に拘り過ぎると、トラウマ後の自分を受け入れることが出来ずに、前に進むことが出来なくなるのです。

トラウマ的体験を「過去の体験の一つ」にすることで、トラウマから脱する方法でした。


ところが、
この個人的な体験がトラウマ化するにあたって、実は社会の規範や常識が関与していることが多いのです。


社会の常識、規範が個人のトラウマを作り出しています


こんなことはあり得ない・・許されないことだ・・社会の爪弾きになる

こんな目に合うのは屈辱的なことだ・・生き恥をさらすことになる・・立つ瀬がない



などと社会には、一般に常識や規範というものが存在しており、人にはそこから外れたり、はみ出ることを恐れる感情というものがあります。

なぜなら、社会から落伍者の烙印を押されたり、恥ずべき人間として爪弾きにされたり、村八分に合うのではないかと恐れるからです。


このようにして社会規範がそこからはみ出た人間に対し、強制的にトラウマを作らせることが、実際に起こり得るのです。


こういう場合は、個人の意志でトラウマを解消することが難しくなります。




ところが、

その社会を出られれば、トラウマがなくなるかもしれません

その社会内の規範や常識にとらわれている限り、そういうトラウマは解消されないでしょう。


その社会の住人は、生まれた時からその社会規範のマインドコントロールに掛かっていて、他の社会規範を知らないために抜け出ることが難しいのです。


ところがグローバル化した時代になって、海外で日本の常識が通じなかったり、同じ行動でも国によっては全く別の意図を持っていることが分かったり、他国では名誉と恥が真逆の状態を指していたりすることが、だんだん分かってきました。


そうならば、違う規範の社会においては、辛いトラウマがトラウマでは無くなってしまう可能性があるのです。


社会規範から脱することによってトラウマが消えていきます


社会規範から作られている個人的なトラウマは、その社会規範を脱すれば解消できるようになります


そのためにわざわざ外国に行って異なった社会規範に身を置かなくとも


視野を広げて、自分と周囲の人たちがどんな「社会的、文化的マインドコントロール」に掛かってきたのかを、他の社会と比較しながらよく観察すると、「違い」を見つけることできます。

そのマインドコントロールの違いを中立的、客観的、ありのままに観察することが大切です。


冷静、客観的、中立的に見られるようになった時点からマインドコントロールは崩れ始めます

そしてマインドコントロールを出てしまうと、トラウマが過去の記憶の一つに変化します

社会規範から作られたトラウマは、社会規範から脱することによって解消されます。

しかし、一つの社会に属しながら、その社会規範から完全に自由になるのは大変難しいことです。


結局、社会規範を拒絶するのではなく、その中に居ながらも振り回されないように(コントロールされないように)することが大切になります。

よく言う「清濁併せ呑む」感覚です。

つまり、社会規範を乗りこなすということです。


もし完全に拒否すれば、この場合も社会規範に振り回されていることになります



実はこの方法は、集団のマインドコントロール等を変化させるときにも使えるのです。

*あなたはどう生きるかNo.6・・ どんなに叩いても裁いても悪事が無くならないのはなぜか?・・他者と自己の救済とは?(2023年9/6)

に続きます。

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