Q. 以前、美醜のカルマについてお聞きしましたが、容姿が人生に与える影響は軽視できないと思います。容姿はどのように人生を左右するのでしょうか？
A.
容姿の差異は確かに人生の選択の幅を大きく変える要素となりえます。
見目麗しい美男美女であれば美しいというだけで職業選択の幅は広がります。モデルや芸能人、インフルエンサーなど適職の幅が広がるでしょう。
このような職業では成功しやすくなりますから、容姿は人生の選択の幅を左右することは自明です。
しかし、だからといって容姿が美しい方が一方的に幸福な人生を得ることができるとは限りません。
ここでいったん、容姿というもものの本質を考えなければなりません。
容姿が良いと、なぜ社会で有利に働くのでしょうか？それは、異性間の付き合い、という側面と、社会での成功、という側面の二つがあるでしょう。
これらに共通していることは、「選んでもらいやすい」という点です。
社会で選ばれる必要がある場合の立ち位置において、特にメリットが多いということです。
就職活動や営業回りとして勤める、接客業として働く、異性からモテるという点において、安定した社会においては容姿が良い方が選んでもらいやすい、という利点があります。
しかし、これが自分が選ぶ側として活躍する場合や、社会情勢が不安定になってくると、容姿が良いという特徴は、実は足かせとなりえます。
良い容姿は他人から選んでもらいやすい、注目されやすいという特徴がありますが、実はこれは裏を返せば、他人からの行動の制約や、縛りを受けやすいということでもあるのです。
右に行っても左に行っても、常に誰かから見張られていたり、注目されたりする。
少し動こうと立ち上がっただけで周りの人の視線を集めてしまう、自分で何か行動を起こそうとすると必ず誰かの横やりが入る。
周囲を人で囲まれる分だけ頼れる人が多いとも言えますが、このような人は一歩まかり間違えば、すぐに厄介ごとに巻き込まれかねません。
真に自由を謳歌したい人にとっては、これほど息苦しいことはないでしょう。
常に誰かを頼って寄りかかっていられないと不安な人や、おんぶにだっこして介抱して貰わないと気が済まない人、依存心が強い人にとっては容姿が優れている方が人生では得だと感じるでしょう。
しかし、自分の力で道を自力で切り拓くことが好きな人、高い能力を身に着けて他者の上に立ちたい人、誰よりも先陣を切って活躍したい人にとっては、実は見目麗しい容姿は息苦しい、邪魔なものとなる可能性があります。
要は、どのような容姿であれ自分の活かし方を知ることが大切なのです。
現代では様々な形で自分の容姿を変えることができる技術が発展していますから、それぞれの容姿が与える影響、メリット、リスクを理解して使い分けるのが賢いかもしれません。
