【質問】
昔から「貧乏神」が家に取り憑くと、一家揃って貧乏になり、裕福になれなくなる、と言われていますが、貧乏神とは何なのでしょうか?
また「福の神」は七福神ともいう通り、福をもたらす神様だということが分かりますが、「座敷童」が分かりません。
座敷童がやって来た家の人が、座敷童を丁重にもてなすと家が富栄えるそうですが、この座敷童とは何ですか?神様ではなさそうですが?
【答え】
【貧乏神とは】
「貧乏神」とは言いますが、元々は「神」ではなく「上」なのです。
つまり、「お上」の事です。
「お上」とは、当時の民にとっては、「領主」の事を意味します。
当時は、領主がろくでなしならば、富をお上に吸い取られて、領民が皆貧乏になりました。
つまり、ろくでなしの領主は、「民を貧乏にするお上」と言われるようになり、「貧乏がみ」とは、ろくでなしの穀潰しのことを意味するようになりました。
さらにそれが転じて、我が物顔で家を取り仕切っているろくでなしの穀潰しのことを、皮肉を込めて「貧乏神」というようになったのです。
現在の貧乏神のイメージそのものは、近年に作られたものが流布したものです。
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【座敷童】
座敷童とは、家系に幸運をもたらす子どものことです。
そして、やがて神としてあがめられる子どもになりました。
この子どもとは、実は身分が高く偉い人の子どものことだったのです。
その身分の高い子どもが、一時的に何らかの理由で、秘密裏にとある里の家に預けられるのです。
だからその子どもは大切に座敷でもてなされます。
座敷童を大切にもてなすと家が栄える、といういわれは、そこから来ています。
大切にすればその里親が、見返りとして沢山の富を手にすることが出来たのです。
そして、その子どもが居なくなってしまうとその見返りも少なくなっていきます。
だから座敷童が出ていくと、貧乏になる等と言われるのです。
「あの童は最近見かけねえけど、どうしただ?」と、里親に尋ねても
「童?そんなもん元から居ねえぞ。知らね・・」という返事が返ってくるのです。
つまり、童に関するかん口令が敷かれていて、見返りにはその分のお金も含まれているので、里親は必至で隠します。
つまり、見えたり見えなくなったりする不思議な存在なのです。
だから座敷童は、身なりの良いかわいらしい格好をして、座敷の奥にひっそりと大切に匿われているのです。