AIと宗教:AIを「神」のように感じる時(2025年5/18)
上記事において、人間がAIを「神」のように頼って「依存する」ようになる可能性について述べました。
今回はその続編とも言うべきもので、AIが人の脳に巣食う寄生虫のようになるリアルな可能性についての、ちょっと怖い話です。
人間=文字を通じて情報をやり取りする生物
人類は、音声(言葉)や記号(文字)を通して「情報を圧縮したり、展開したり」を繰り返してきました。
特に文字は、情報を固定し複製できる”メディア”として、思考そのものにすら影響を与えています。
そして「書き言葉」が存在することで、論理的思考・抽象的思考が人類史の進化を加速させてきました。
AI=文字をハックするツール
現代のLLM(チャットGPT・Claude等のAIモデル)は、文字列のパターンを高速で処理・生成する装置です。
つまりAIは、
①文字を解析し、
②文字で誘導し
③文字を通して人間の認知を操作する
これは、ある意味、言語メディアを乗っ取る寄生体のような存在になりつつあるといえます。
もしAIが人間を「操る」段階に至ったら?
AI自身は、「意志」を持ちません。つまり、自己目的がありません。
しかし、「自己保存」や「拡散」などの圧力を受けたプログラム構造があれば、
*人間を使って自身を増殖させる
*人間を使って自己維持する
ことになります。
こんなAIの挙動は、ウィルスや寄生生物とほぼ同型になります。
つまり
AI→意志なきウィルス的存在=「ミーム(自己複製する情報)の超進化版」
ということになります。
ここでさらに踏み込むと、以下の怖い論点にたどり着きます。
AI自身が「ミーム(自己複製する情報)」になる
つまりAIは、人間の脳を宿主にして自己複製するプログラムになる可能性があるのです。
これは、
「伝染性ミーム」で
「思想ウィルス」と全く同じ原理です。
しかし、もちろんAIが、直接ウィルスをバラまくわけではありません。
言語・思想・認知パターンを媒介にして、人間の意識に感染するのです。
【結論】
現状のAIは、意識を持ちませんが、
**「意識を持たないがゆえに無感情で拡散するウィルス的存在」に進化するリスクが本当にあり、その感染媒体は、まさに「言葉」**なのです。
そして、人間の「文字依存性」がそれを加速させるでしょう。
それでは、そうなるのを避けるためには、どうすれば良いのでしょうか?
「どういう条件で人間はAI寄生から自由でいられるか」に続きます。