【質問】
自民党総裁選には、次々と候補者が名乗りを上げて乱立混戦状態になっているようです。
今後の見通しを教えてください。
【答え】
岸田首相は、自民党の派閥を解消させ、麻生派以外の殆どの派閥がそれに従いました。
さらに首相が、全く次期総裁の根回しをせずに、突然、立候補辞退を発表したために、現在、自民党がまとまらず、ぐちゃぐちゃに取り散らかっている状態です。
候補者の中には立憲民主党のバックアップを得て、新しい派閥を作ることを検討する者も出てくるかもしれません。
現在は、誰でも立候補できる候補者乱立状態になっています。
そして今後、総裁選を通して自民党が真っ二つに割れる可能性があります。
つまり、派閥が解消されたため領袖不在の状態で、候補者同士の対立が解消されず、選挙後も対立が続いてお互いに協力できなくなる可能性があるのです。
高市早苗氏は、長老の支援を受けられるかどうかが、鍵を握っています
高市氏は、自民党の長老たちから「自分たちの言うことをちゃんと聞きそうだ」と判断されれば、支援を受けられる可能性が出てきます。
また、もし親中派の河野太郎氏が有力そうならば、それを嫌う米政府が、高市氏を対抗馬として支援する可能性があります。
小泉進次郎氏は、難しいかもしれません
進次郎氏は、人気No.1のように言われていますが、長老たちからの人気は今ひとつです。
暴走機関車のように、何をしでかすか分からないので怖い、と思われているようです。
現在も、長老から「余計なことをしないように・・」と、釘を刺されている可能性があります。
長老からすれば、「大人しそうに見えた岸田首相ですら余計なことをしでかして顰蹙を買って参ったよ。」です。
茂木敏充氏は、参謀タイプです
茂木氏は、総理になるタイプではないでしょう。
何と言っても総理に必要な「人心掌握術」に長けていません。
長老から見ても、言うことを聞きそうに感じられないので、支援を貰えない可能性が高いです。
表に立つよりも、参謀が合っているタイプです。
親中派の河野太郎氏と林芳正氏
両者とも親中派ですが、知名度は河野氏の方が上です。
ゆえに親中派として推すならば、河野氏に軍配が上がるでしょう。
麻生派はどう動くのか
もし今回の総裁選で勝ち抜けたとしても、次の総選挙で勝てないと意味がないと考えているようです。
従って、今は様子見状態です。
自民党が分裂する可能性があると睨んでいるので、それを見越して今は地固めの時期だと捉えているようです。
それくらい、まとまりのつかない岸田氏の後を、取りまとめるのは厄介であり、問題山積なのです。
敢えて火中の栗を拾わずに、出しゃばらないことを選ぶ可能性があります。