今後はヨーロッパが、さらに疲弊していく可能性があります。
その最も大きな原因は、資源がロシア、イラン、中国から入らなくなる可能性があるからです。
そうなると、ロシアに対する西洋諸国の包囲網が崩れてしまう可能性があります。
世界が東西(アメリカとロシア)に分断されることになると、世界中で資源の争奪戦が始まることになります。
その場合は、引き金を引くのはロシアではなくて中国でしょう。
中国はアメリカ、ロシアのどちらか有利な方(強者側)に付くでしょう。
強者に便乗して自分自身が戦勝国になるために、世界中から資源を買い取るか、収奪しようとするでしょう。
そのために中国は、途上国の資源豊かな土地を買い占めることによって、西洋のルールにのっとった合法的な方法で、資源を私物化するでしょう。
中国としては、資源が不足することへの危機感と、世界を席巻するチャンス到来の両方の理由からこのような行動に出るでしょう。
こうなると、その後のロシアの出方次第では世界戦争が始まることになるかもしれません。
それは、実戦ではなくて経済戦争になるかもしれません。
もうすでに世界情報戦争は始まっています。
今後の対立のパターンはおよそ次の三通りになるでしょう。
①(ヨーロッパ+アメリカ) 対(ロシア+中国+イラン)
②(ヨーロッパ+アメリカ+中国) 対(ロシア)
③(アメリカ) 対 (ロシア+ヨーロッパ+中国)
日本はどうなるのでしょうか?
特に③の場合は、米にすり寄っても助からない可能性がある上に、米の太平洋における防波堤にさせられる可能性もあります。
米が味方を得るためには、世界中の資源確保に成功して、資源をヨーロッパに供給できるかどうかが鍵を握っています。資源確保が米の立場を決定するでしょう。
米には、世界を巻き込んだ戦争の引き金を引いた責任があるのです。
日本にとっての当面の最重要課題は、資源の確保です。
もし、ロシアとヨーロッパがお互いの経済封鎖にもかかわらず、各々それ程問題なくやっていけそうな場合は、中国も動かないでしょうし、世界戦争が起こることもないでしょう。