日本は経済的に国力が衰えつつあります。
その理由は、人材が不足し、開発力が落ちたために産業がたち行かなくなったためです。
高い技術を持ち、利益を生み出している中小企業さえも、後継者が見つからないために外国に買収されています。
こうなった理由は、当然ですが、若年世代が結婚をし、子供を作らないためです。
つまり、現代の若者たちが社会の一員として責務を果たさず、不甲斐ないのが原因です!本当にけしからん!情けない!!
しかし、ではそもそも何故若者が結婚しなくなったのでしょう??
社会的風潮のせいにもできますが、実際のところ、そもそも若者が結婚できないのは「お金がないから」です。
上の世代の方々が働いていた時と異なり、現在は昔とまったく同じように働いても、はるかそれ以上に賢明に働いても昇進はできず、給料が上がる気配もありません。
にもかかわらず、健康保険料、所得税・・・昔と比較、徴収される税額は何倍にも膨れ上がっています。
真面目に働いて会社に尽くしていても、いつぞ首が飛ぶかもわかりません。しかも、日本では諸外国よりも再就職が難しく、仮に再就職が叶ったとしても、良いポストに就ける可能性は低いのが実情です。
給料は外資系に完全に負けている有様。労働者は育成機会がなく、ほとんど使い捨て同然です。
もちろん、例外的に恵まれている環境の方もいますが。
すなわち、若者から搾取する拝金主義的な日本の会社が悪いわけですね!けしからん!!
しかし、日本の会社が拝金主義に走らざるを得ない理由は何でしょう?
単純にコストを切り詰めなければ会社が維持できない、もしくはリスクが高いから、というのは簡単に想像できますが、なぜ会社が維持できないのか?
当然コストに見合う収入が得られないからです。
日本はどちらかというと内向的な会社が多く、顧客のほとんどは国内の日本人です。顧客の利用、投資が少なければ、当然会社は徐々に立ちいかなくなります。
けれども、もし国内で円滑にお金が循環していたら、そのようなことは起きません。
金は天下の回り物。 商品を購入する、という行為は、まさにその商品を製造している会社に投資しているのと同じです。会社の将来にお金を注ぎ込んでいることになるのです。
子供にも投資をするからこそ、すくすく元気に育って、いずれ社会を維持するための貴重な労働力となります。
では、顧客、すなわち国民が所有してたはずの金銭はどこへ消えたのでしょうか?
バブル時代を思い出してください。
当時は何に価値が置かれていたでしょう?国民は何に投資、すなわち消費をしていたでしょうか?
・・・ポルシェ、ブランド物のバッグ、高いワイン、ウイスキー
実利のないものばかりにコストを割き、結果的に大量の金銭が国外へ流出しています。
当時はこのようなものを目玉が飛び出るほどの値段で買うのが当たり前でした。
バブルによって見た目の金銭が増えたため、自分たちが大富豪だと勘違いしてしまったのです。
そして、その代償はバブル崩壊によって支払わされました。
結局、金銭的価値においても、バブルが来る前となんら変わらない、差し引きゼロとなりました。
すると、結果的に調子に乗って高い買い物をしていたツケ、借金だけが残ります。
バブルによって実利のない「物」に消費された金銭は、本来子供たちを繁栄させるために投資すべきお金だったのです。
しかし、バブルの波に踊らされ、ある意味、まんまといいように騙し取られてしまったのです。
結局、お金自体には本来は物質的な価値はありません。ただの紙切れです。
にもかかわらず、今の日本人はお金さえあれば良い、すべての価値を金銭に換算して、(点数をつけて)満足してばかりいます。
たしかにお金は大切なのですが、そのような価値観のみに偏ってしまうと、本当に価値のある国内の物的資産、人的資産の価値を理解できません。
お金に換算できないから無価値に感じるのです。
このようにして本来国内へ還元すべきコストを、日本人は外国を繁栄させるために使ってしまいました。すなわち子孫を切り売りしたのです。
切り売りして得たお金で、ポルシェやブランド物のバッグを買いあさったのです。
以上はあくまでも一例にすぎませんが、
「 歪んだ欲 」を持っていると、最終的にめぐりめぐって自分を苦しめることになるのです。