まず、現代の男性は結婚願望そのものが女性に比べて絶望的に低い水準に留まっています。
これが男性の婚姻率の低下を押し上げてしまっています。
結婚式、エンゲージリング、妻を養うための費用、子供の養育費、住宅ローン、車の維持費･･･日本の経済は現在失墜しており、男性の給与は相対的にも相当低下していますが、それでも現代の男性は旧来と同様の「甲斐性」（経済力）を求められています。
この過剰な重圧、プレッシャーに対して、男性はとても責任を取り切れない、結婚などできるはずがないと尻込みしてしまっています。
ですから、結婚願望そのものの問題を解決に導くためには、ある程度男性は「相手に対する責任感を放棄」することが重要です。
現代社会にそぐわない、過剰な責任を背負い込む必要はないのです。
逆に、結婚相手を積極的に探しているにもかかわらず、なかなか見つからない男性もいます。
このような男性は、相手に多くを求めすぎています。
特に、自分に経済力がないにもかかわらず、女性が自分に従属することを求めるタイプは、なかなか結婚相手が見つからないでしょう。仮に結婚できたとしても、離婚に至る可能性が高いタイプです。
経済力を持たない男性は女性に対しても経済力を求めます。
これは、あくまでもパートナー同士が対等な関係にあってこそ成立しますが、このタイプの男性は相手を気遣う、世話をすることを忌避し、例えば家事や育児をすべてパートナーへ押し付けようとします。
旧来社会の都合の良い部分と現代社会の都合の良い部分、良いとこ取りをしようとしてしまっているのです。
結婚もまた取引や契約と同じであり、おたがいに歩み寄り、助け合う姿勢や、互いにメリットがある関係でなければ当然破局を招きます。
結婚は夢物語ではありませんので、何等かのマイナス点を、自分自身が享受する、抱えてあげられるだけの「甲斐性」が必要だと言えるでしょう。
結婚には、男性にも相手を何らかの形で支えてあげようという意志、すなわち「母性」が求められるのです。
現代の男性はすべからく両極端であり、過責任、無責任、どちらかに一方に偏りすぎている、と言えるかもしれません。
